2012年5月に開催された第1回“復☆電書”。3週間で合計991件ものリクエストが集まり、ついに6作品が配信開始!!
第1回復☆電書配信作品>>《教皇》がiを説く 真・運命のタロット(1)
- 《教皇》がiを説く 真・運命のタロット(1)
- 著者:皆川ゆか 絵:乱魔猫吉
- 『真・運命のタロット』、ここに堂々の開幕!
- あらすじ:
香港での戦いで、《教皇》の攻撃を受け半死半生となったライコ。自からが、かつて合一したことのある《女教皇》の姿となっていることに気づくが、記憶は戻らない。「真・運命のタロット」シリーズ第1弾。第1回「復☆電書」読者リクエスト第2位作品。『《魔法使い》にお願い? 運命のタロット1』も同時配信。(講談社X 文庫・1997年1月刊)
著者コメント:
- ≪電子書籍で復刊されることについて≫
- 『運命のタロット』とセットのような形で第二部にあたる『真・運命のタロット』も復☆電書収載となりました。『運タロ』は今年で開始、二十周年となります。こうして長い間、支持していただけることは作家冥利に尽きます。なんとか順調に復刊も巻数を重ねて、全巻が皆さんの手に入りやすい形になればと思います。作者として皆さん(まだこのシリーズに出会っていない読者の方も含めて)の、期待に応えられる執筆活動を行えればと願ってやみません。
- ≪復刊を応援してくれた読者の皆様へのメッセージ≫
- わかってます。「第三部」ですね……そのための復☆電書リクエストなのだと理解しています。『真タロ』の最後の巻が出てから八年。皆さんが忘れていないように、私も忘れていない。復刊が続篇執筆のための必須条件でした。電子書籍という形は予想外でしたが、ともあれ、第一歩です。嘘で塗り固めた人生を送っている私ですが、作品を通じた読者との関係だけは嘘をつかずに生きていきたい。もうちょっとだけ待ってください。書きます。
- ≪対象作品の当時の思い出≫
- 『真・運命のタロット』になってからは、自分としてはティーンズハートでタブーだと考えて扱わなかった「政治」と「セックス」について語ることにしました。読者の中心もこのころには十代後半にシフトしていたので、そこまで踏み込んでもよいかなと。それで、このあたりからもう、無人の野を歩くが如くで、結果的にあんな展開になってしまうのですが……当時、何もいわず、見守ってくださった担当さんにはただただ感謝するばかりです。
- ≪これから読む人へのメッセージ≫
- 「少女小説の極北」といわれた私ですが、『運タロ』で成層圏、『真タロ』で大気圏を突破してしまった感じです。虚数とか、米ソの核開発とか、フィラデルフィア実験とか、いろいろ面倒臭い話が展開しますが、枕詞としてさらっと読んでくれればと思います。人間が生きていくための力を与えるのが十代のコたちへ向けた小説、今でいうライトノベルの役割だと、私は信じています。誰が、どう生きたかを一番、読んでもらえればと思っています。